感謝は遠慮なく頂戴する

お世話になった方に、お礼の贈り物をしようと、先日から何が良いか考えている。
贈り物をするのは好きな方だ、一生懸命考えるし、楽しんでいる。
やっぱり喜んでもらいた。ついでにいいセンスしてるな、と思われたい。

実は、今回のお相手Sさんは会ったことのない人なのだ。
会ったことも話したこともない。
インスタグラムで知り合った方なのだ。令和だなぁ。

最近始めた、趣味の洋裁の繋がりだ。
趣味のと言っても、私はまだまだ初心者で、Sさんはいつも親切丁寧に私の質問の答えてくれ、良い情報を惜しみなくくれるのだ。
そんなSさんが、この度、これまで作ったたくさんの洋服を、そろそろ処分していこうと思っていると。投稿されていた。譲れるものは、似合いそうな友人に譲っていきたいと。
確かに、丁寧に作ったものは手放し辛い。
私なんかまだまだ数点しか仕上がっていないが、沢山になってくるといづれ手放さないといけないときが来るのだろう。
服作りは、服が欲しくて作ってるだけではなく、作る工程が楽しいのだ。
私の母も、作るのが楽しくて、仕上がった服にはあまり興味がないということが多々ある。
丁寧に作ったものは、そうそう簡単に捨てられない。
私も、いづれそんな日が来たら、譲り受けてくれる方を見つけておかないと。などと考えていた。

そんな矢先、なんと私のところに、洋服をもらってくれないかとSさんからオファーを頂いたのだ。
メッセージを受け取ったときは、驚いて伊達メガネを外した。
伊達だ。度が入っていないので、掛けても外しても見え方は同じだ。見間違いなどない。
びっくりしたのだ。
インスタグラムで、いいね♡をしたり、時々コメントしたりメッセージのやり取りをするだけの、どこの馬の骨かもわからないこの私に、大切な手作りの洋服をもらってくれないかと言ってくださったのだ。
譲り先を探されていたことは知っていたが、それは身近なお相手のことで、まさか会ったことも話したこともない私に白羽の矢が立つなんて。
私なんかが頂戴してよいのか恐縮したが、とてもとても嬉しかったので、遠慮せず頂戴することにした。

まもなく、Sさんが私にと選んでくださった手作りの洋服が数枚届いた。
縫製はもちろん、とても生地にこだわっておられる。
使用している生地のことを丁寧に教えてくださった。初心者の私はまだ生地のことを考える余裕がない、まだまだ勉強不足である。
大切な洋服を譲っていただいたこと、ほぼ見ず知らずの私に声をかけてくださったこと、そして会ったこともない私のことを想い似合いそうな洋服を選んでくださったことが、とてもとても嬉しくて、この不思議なご縁を大切にしたいと思った。

早速、私はお礼をさせていただきたい旨を伝え、Sさんも『これは私が押し付けたのだから』と、おっしゃりつつも喜んで受け取ると言ってくださったので、私はすぐにお礼の品を考え始めた。

こういうのいいなぁ、と思う。
若い頃は、遠慮しがちだった。
相手の好意に対しても遠慮して、断ったこともあったと思う。悪いと思ったのだ。
当時はそんなことをしてもらったら悪いと思ったのだ。
良いお年になった今、相手の好意を遠慮なく受け取ることは、相手のためでもあることがよく分かるようになった。
大切なお洋服を頂いておいて(しかも元払いで)、お礼もさせて頂けなかったら、私は手放しに喜べないし、感謝の気持ちが消化されない。

悪い悪い。と遠慮していた頃もあったが、今は私も相手の好意を遠慮なく受け取ることにしている。
そしたら、相手も嬉しそうだ。
私も嬉しいし、やっぱりそれがいいと思う。

でも、若い頃そうできなかった自分の気持ちもよく分かる。
今思えば、相手の好意に素直に『ありがとう』と言えたら、もっと可愛かったと思うが、言えなかった私も一生懸命だったのだ。
一生懸命、そんなことしてもらったら申し訳ない、と思っていたのだ。

人生も折り返した今、図々しく相手の好意を受けようと思っている。
なので、私からの感謝も受け取っていただけるとありがたい、その方が私も救われるのだ。

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